2011年5月23日月曜日
原発放射能垂れ流しの菅首相が突然サミットで太陽光発電と騒ぐ事情
(元記事)菅首相、太陽光コスト6分の1にする「サンライズ計画」 サミットで表明へ
≪菅直人首相は22日、仏ドービル・サミット(主要国首脳会議)で、太陽光発電の普及など再生可能なエネルギーの拡大に向けて技術開発を進める「サンライズ計画」を表明する意向を固めた。
東京電力福島第1原発事故を受け、今後の日本のエネルギー政策の道筋を示すのが狙い。具体的には太陽光発電のコストを2020年に現在の3分の1に、30年に6分の1に低減させることを打ち出す方向だ。
首相は先の記者会見で、全電源に占める原子力発電の比率を30年までに50%程度としたエネルギー基本計画を白紙で見直す考えを示している。
サミットでは、原子力の安全性を高めた上で、引き続き基幹エネルギーとしていく方針を表明する一方、(1)太陽光、風力、バイオマスなど再生可能な自然エネルギー(2)省エネルギー社会の実現-を新たな柱に加える意向を示す。≫
(参考資料)お粗末!風力発電利権(菅首相)VS原発利権(自民の大部分&民主反菅派)の泥試合
菅首相は風力発電が大好きなはずだったのだが、宗旨替えだろうか?
一般に「原発は危険だがコストは安い」と信じられてきたが、今回の原発事故のおかげで、それが大嘘であることが知れ渡った。「非常に危険である上にコストも高かった」のである。
つまり原発は「八ッ場ダム」「諫早湾 水門」「長良川河口堰」クラスの百害あって一利なしの食わせ物ハコモノ利権だったのである。
限りなく胡散臭いCO2ビジネスと相まって原発推進に躍起になっていたのだが、今回の原発事故で、世界的にビビッてしまった観は否めない。
そこで、原発に代わるハコモノ利権として今後台頭が予想されるのはいわゆる「クリーンエネルギー」である。
現段階での発電方式は、石炭液化発電が一番合理的である。発電コストとしてはやはり火力発電が一番安い。火力発電の場合は燃料によってコストに差が生じる。最も安いのは天然ガスで、石炭、石油の順だ。燃料供給の観点からするとやはり石炭が一番安定している。石炭を直接燃料にすればいいのだが、石炭の欠点は個体なので取り扱いが面倒なのと、燃焼すると大量のCO2を発生させる点だ。これを解消するのが石炭液化技術である。
液化の際には当然費用がかかるので、従来は液化石炭は石油よりも割高だった。しかし、その石油も高騰したので、単価的にはいい勝負になってしまった。
私が調査したところだと、5月20日の原油価格が1バレル=98.44ドルなのに対して液化石炭は25ドルというコストである。何と、原油の4分の1のコストである。
ただし、液化石炭からガソリンや化学物質を作ろうとする別問題なのだが、火力発電に使う分には全く問題にならない。
勿論、更に脱CO2化にコストが上乗せされるので、単純に個体の石炭を燃焼させるのに較べれば2割ほど割高になる。
直接固形石炭を燃焼させて脱CO2化が可能かとか今後の課題もあるだろうが、現段階の技術水準だと、石炭液化発電が環境にも一番優しいことになる。
菅首相が突然太陽光発電を騒ぎ出したのは、風力発電よりもハコモノとして美味しいからだろう。
石炭火力発電のコストを5.7円/kWhとすると、石炭液化発電は7円/kWh前後、風力発電が14円/kWh、太陽光発電が46円/kWhである。
ちなみに原子力発電分を全部太陽光発電で補うとしたら、それに必要なパネルの面積はちょうど埼玉県の面積くらいになると想定されている。
太陽光発電は場所を取るのでコスト以前の問題として設置場所の確保が大変だ。
コストを下げる努力も必要だが、発電効率を上げる研究の方がより重要なように思われる。
家庭向け太陽光発電の業者のサイトに飛ぶと、「導入の費用は一般的なご家庭(3.59kw)で250万円です。」などと主張している。
この費用が40万円程度にまで下がれば、家庭用として補助的に設置する分には問題なさそうである。しかし、電力会社が発電用に太陽光発電をやるとは到底考えられない。
なお、太陽光発電の業者は現在の価格でも「(補助金を使えば)15年で元が取れる」と主張しているが、発電装置の耐用年数に関しては不明である。
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