2011年4月24日日曜日

この期に及んで天下りハコモノ利権「風力発電で原発40基分の発電可能 環境省試算」の笑止


風力発電で原発40基分の発電可能 環境省試算

風力発電で最も危惧されるのは、「低周波」による健康被害と騒音問題である。

≪風力発電を普及できる余地が最も大きく、低い稼働率を考慮しても、最大で原発40基分の発電量が見込める結果となった。 ≫

日本語としても変な説明だが、要するに発電量は文字通り「風まかせ」ということだ。

提案しているのは天下りハコモノ利権と癒着した役人どもだろう。
福島県知事がだだっ子のように原発に拒絶反応を演技している最中、環境省が東北目当てにこんな提案をするのは、「何やら水面下で怪しげな相談が行われている」と考えるのは勘ぐりすぎだろうか?

どうせ、役人どもは菅政権などなめ切っているのである。

放射能まみれの原発被災地ならば環境問題など全く気にせずに風力発電機を作り放題だが、効率よく風が吹いてくれる地形があるかは定かではない。

風力発電

風力発電は水力発電ほど環境破壊しないと考えられる。しかし、「一度作ってしまえば後はただで電力が得られる」と考えるのは甘い。

風力発電機は外気に晒されているので、故障しやすく、メンテナンスが大変なのである。それに、発電機の寿命も20年程度とされている。

風力発電機の建設コスト、使用期間のメンテナンスの総額を計算し、発電コストを割り出す必要がある。

発電方式別の発電コストの比較

発電方式  発電単価(円/kWh) 設備利用率(%)
------------------------------------------------ 
水力--------8.2~13.3--------------45

石油-------10.0~17.3--------------30~80

LNG------5.8~7.1---------------60~80

石炭--------5.0~6.5---------------70~80

原子力------4.8~6.2---------------70~85

太陽光------46---------------------12

風力--------10~14-----------------20

設備利用率

解りにくい言葉だが、「一定期間に生み出した電力量と、その期間ずっとフル稼働したとして得られる発電電力量(定格電気出力と稼働時間の積)との百分率比」という意味だ。

エコとか称して売り込んでいる太陽光発電のインチキぶりが解る。騙されて屋根につけさせられた家庭は、何もしない家庭の10倍くらい高い電気代を払わされた計算だ。

しかし、この表もインチキで、原子力発電が異常に安く表示されている。廃炉にかかるコストなどは一切計上されていないのである。本当の単価は15~20程度と言われており、かなり不経済だ。しかも、これも今回の原発事故以前の数字だ。今回の原発事故の負担分も計上してしまえば、太陽光発電もビックリの数字になってしまうだろう。

この表を見る限り、風力は石油と同じ程度だが、「何やら怪しい」というのが私見である。
ハコモノを推進したいがための改竄ではあるまいか?

現状では、石炭による火力発電が最も安定した発電方式である。問題は、CO2の排出だが、別の発電方式を研究するよりも、CO2排出除去の研究をした方が確実である。

LNGも安価なので日本近海に豊富にあるメタンハイドレートの調査はまじめにやった方が良い。

メタンハイドレート

尤も、現段階では採掘に費用がかかりすぎて採算に合わないばかりか、下手な採掘をして事故を起こしメタンハイドレートが大量に空気中に放出してしまうと、今回の原発事故の放射能汚染もビックリの事態になってしまう。

新エネルギー開発は人類の英知を傾けなければならない切迫した問題なのだが、日本の場合、ハコモノ利権が横行して、天下りが喜ぶだけに終わっていた経緯がある。
こんな日本の政治形態を容認してしまった国民の責任も免れない。
その意味では、某都知事の「天罰」発言も、決して世迷い事ではないかもしれない。某都知事に投票した人も含めて…。


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