2010年4月22日木曜日
借金苦で自殺に失敗し植物人間になった男の母親治療費500万円請求され刺殺
常識的に殺人はいけないことだが、こういう場合はどうするのが正解だったのだろうか?
自殺図った男性入院、回復の見込みないが治療費500万円宣告…母親、苦悩の末に刺殺→懲役5年求刑
≪一命は取り留めたが、意識は戻らない。自殺未遂の場合は保険が利かず、病院からは7月末までに治療費は約500万円かかると告げられた。長男の妻はこの時、医師に「私が人工呼吸器を外す」と訴えたという。≫
借金苦で自殺を図ったくらいだから金などあろうはずもない。病院としても自殺幇助するわけにも行かないし、現実に治療費が発生しているのだから、請求するのはやむを得ない。
要するにどうしようもない状態だ。
この母親は、嫁と孫のために我が子に手をかける道を選んだと言うことだ。
この問題とは少し異なるが、末期医療に関わる尊厳死については、政府も政治家も逃げて回っている。脳死問題もそうだ。当事者でもない学者や圧力団体が好き放題なことを喋りまくって騒ぐものだから、法案整備に二の足を踏んでいる。
「票に結びつかない汚れ役は御免だ」というのが政治家の発想であり、「他の役所とクロスするようなややこしい仕事は御免だ」というのが役人の意見である。自民党政権下ではお得意の天下り法人もできなかったくらいだから、よほど面倒な分野なのだろう。
冷静に考えれば、自己破産の道を選ぶのが最善だったかもしれないが、「嫁と孫に多少金を残す」ことを考慮すれば、母親の行動も理解できる。この場合、被害者家族である嫁が母親に民事訴訟を起こす可能性は考えられない。
日本の自殺数は年間3万人とも4万人とも言われているが、実態は変死の20万人の過半数が自殺と考えられるので、15万人は自殺である。
年間の日本人の総死者数は110万人前後なので日本人の7人に1人は自殺で死亡というとんでもない結果が導き出される。
平均的世帯2世帯に一人は自殺者が出る勘定だ。
正直な話、金がなければ病気の治療はできない。政府が保障してくれるのなら別だが、それができないのならば、現状の生殺しを放置しておくのは人道にもとる犯罪的行為である。
民主党政権は自民党みたいにこそこそ逃げ回るようなことはせず「尊厳死」に関して踏み込んだ判断をするべきである。
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