2010年1月14日木曜日
警察がごり押しする「ハイビーム指導」で困惑するドライバー
車を走行する際、「ハイビームが基本」であることを知っている人はどれくらいいるだろうか?
車の前照灯、切り替え小まめに 基本は「ハイビーム」です
ハイビーム指導は全国の警察で2年前から突然やり出した規制である。
やり出した理由は、「高齢者がロービームの車にはねられやすい」というものだ。確かに、対歩行者用にはハイビームの方が望ましいことは言うまでもない。
問題は対向車である。
当然ハイビームで迫ってこられたらかなり危険だ。
で、警察は「臨機応変に切り替えて運転しろ」と言っているのである。
道路事情にもよるだろうが、場合によっては曲芸的な操作を要求される場合があるかもしれない。
夜間走行は「ハイビーム」? 「かえって危険だ」と困惑の声
≪「民族性といいましょうか、ほとんどのクルマが下向き」(青森県警)「下向きに慣れて習慣になっている」(富山県警)というように、なかなか「基本はハイビーム」は根付きにくい状況だ。≫
これは警察現場の本音。現場の人間はこの指導に渋々従っているのだろう。
実態を知らないキャリア官僚が思いつきで考えた指導であろうことは想像がつく。
昔、坂本九が「上を向いて歩こう」をヒットさせたが、これは日本人の習性に対するアンチテーゼだったようだ。
いくら下向きの国民性でも、真っ暗な田舎道ではハイビーム走行する運転者がほとんどだろう。この状況でロービーム走行し高齢者を轢いたとしたら、「ハイビーム指導」以前の問題だと思うのだが…。
昔は、ボールが転がってその直後に頭の悪いガキが飛び出す現象が多く見られたが、最近は暗がりから徘徊老人が飛び出す事故が急増している。
ナイフ規制の事例もそうだが、一部の極端な馬鹿が何かやらかすと、全体を規制する方向に走ってしまうのが警察のやり方である。背景には、責任逃れの発想があることは言うまでもない。
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