2011年7月7日木曜日

日本が世界最大のレアアース鉱脈発見で中国が露骨に妨害工作?


日本が太平洋で世界最大のレアアース鉱脈を発見したとマスゴミが騒いでいる。
果たしてこれは大ニュースか?

(元記事)日本が太平洋で世界最大のレアアース鉱脈を発見!中国が輸出を統制しながら価格が急騰し日本は代替資源確保に注力

≪東京大学工学研究所の加藤泰浩教授チーム(地球資源学)は太平洋のハワイとフランス領タヒチ周辺の約1100万平方キロメートル一帯の海底にレアアースを含有する泥層を確認した。推定埋蔵量は900億~1000億トンに上る。
これまで確認された陸地埋蔵量の1億1000万トンの約800~1000倍に達する。≫

東大の先生が発見したところが気になる。東大はこれまであまり世の中の役に立つ学術的研究成果を上げていなかった。

いわゆる公海上だ。日本の領海ではないから勝手には採掘できない。しかも、範囲が漠然としている。中国よりも広い面積だ。
このうちのどの辺りを採掘すれば採算性があるのか、皆目判らない。

≪水深3500~6000メートル地点にレアアースが混ざった厚さ2~70メートルの泥の層があるという。≫

海底には様々な資源が存在することは周知だったが、この水深からの採掘で採算性があるかは疑問だ?

しかし、海底油田では流出事故を起こしたメキシコ湾岸油田で2500メートルまで掘削している例もある。

何れにせよ、水深が深くなるほど採算性が悪化するのは言うまでもない。

レアアースの場合は事故が起きても大規模な海洋汚染に繋がりにくいのが救いだ。

≪今回発見されたレアアースの濃度は400~2230ppmで、中国南部のレアアース鉱山に匹敵する規模だ。≫

仮に3500メートルから汲み上げたとして、濃度が中国の鉱山と同じなら、よほど相場が高騰しない限り掘るだけ無駄ということだ。
深海採掘に較べたら、濃度が40ppm程度の質の悪い鉱山でも、地上にあるだけコスト的には有利だろう。

≪海底でレアアースを採掘するには海上に浮かぶ船から長い管を下ろして泥を吸い上げた後、この泥からレアアースを分離する方法で行われる。≫

採掘法は海底油田に較べたら楽なものである。海底油田の場合は海底から更に掘削してパイプを油田まで通さなければならない。

回収が困難なメタンハイドレートやマンガン塊などよりも、レアアース含有泥は簡単な技術で回収できそうだ。
勿論、水深が浅ければ浅いほど採掘費用は軽減できる。

採掘場所が公海上という問題だが…。

≪公海上の資源は各国政府が独占的に開発できる領海や排他的経済水域(EEZ)とは違い人類の共同財産として規定されている。このため1994年に設立された国連国際海底機構(ISBA)の鉱山認定を受ければ開発することができる。≫

外交力が乏しい日本の場合、単独採掘は不可能だ。どこかの国を誘って共同開発するのが無難だろう。場所がハワイとタヒチだから、アメリカとフランスあたりを誘うことになりそうだ。

中国側も敏感に反応している。

(参照記事)日本の海底レアアース大発見、中国「海底のレアアースは使えないし、とっくに知っていた」

要するに今回の発表は、レアアース市場を独占して政治的圧力を企てている中国に対する牽制目的である。

「あんまり阿漕にボッタクると、自前で海底から採掘しちゃうぞ」という日本側の脅しだ。

採算性が焦点になるが、これ以上相場が高騰すると、採算性が発生してしまうのが中国側の「泣き」である。

既に述べたが、いくら深海とはいえ、技術的には採掘可能だ。

(参照記事)海底にレアアース、主に公海 日本の採掘を制限

中国としても、具体的な妨害工作をしないと不安なところだ。それには、やはり「公海上」を盾に取り騒ぐのが有効ということになる。
外交ルートを通して、今後あからさまな中国の妨害活動が予想される。



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