2011年5月28日土曜日

嗚呼菅首相!サミットでまたまた妄言「太陽光パネル1千万戸設置を表明」の無責任


菅首相がサミットに出たところで、何をしゃべるかくらいは察しがついていた。
一応今回のサミットの中心議題が日本の原発事故だったので、この冴えない菅首相を外国の報道陣も仕方なく取り上げた。

菅首相はよほど目立ちたがり屋なのか、日本の首脳にしては珍しく注目を浴びていることに満悦の様子だった。
遂に与党からも内閣不信任案賛同者が現れ、日本に帰れば地獄の様相を呈することは確実なので、これがせめてもの花道という観も強い。

ここのところ日本の首相の任期は1年未満が続いているので、安倍氏以降はどの首相もサミットが花道だったのだが、その中では菅氏が一番美味しいところ取りしかのかもしれない。

(元記事)太陽光パネル1千万戸設置を表明 菅首相のOECD演説 原発事故を「おわび」と明言

≪菅直人首相は25日午後(日本時間26日未明)に経済開発協力機構(OECD)で行った演説で、「家屋への太陽光パネル設置1000万戸」という具体的な目標を掲げた。≫

例によって何の根拠もなくいい加減な数字をぶち上げたものである。太陽光発電は、採算性が低いクリーンエネルギーの中でもとりわけコスト高なことで知られている。これに関与している天下り団体も目白押しである。

現行でも「家屋への太陽光パネル設置」には300万円程度の費用がかかり、太陽光の特性から使用できるのは一般的には仕事時間中の昼間だけ。しかも大容量のエアコンなどには対応しきれず、昼間でも電力会社のお世話になる上、家族が集う夜間には当然ながら全く役立たない代物である。夜間に使おうとすれば充電設備をオプションするしかないが、まさか自動車用バッテリー程度では埒があかないだろう。アフリカや東南アジアならこれで済むかも知れないが、日本の場合はエアコンを数台回す程度のバッテリーならば相応の値段は覚悟しなければならない。それにバッテリーは消耗品であることを忘れてはならない。
それに加えて、今回の大震災で停電時に太陽光発電の大半機種が使用できないことも発覚した。

また、メンテナンスにも費用がかかる。仮にフル活用して太陽光パネルのおかげで毎月1万円程度節電できたとしても、元を取るには300カ月かかる計算だ。そのころにはパネル自体の対応年数が尽きているだろう。問題は補助金がいくら出るかだが、補助金の出所は言わずと知れた税金である。
その補助金のおかげでパネルを設置した家庭の収支がトントンになったとしても、持ち出した税金分だけ国民が負担し利権団体が丸儲けする構図である。
これが地球に優しいエコエネルギーの実態なのだ。水力発電をやれば、大規模な環境破壊、風力発電は低周波騒音問題、地熱発電は温泉組合との利害の衝突とそれぞれ問題点が多い。

政府もさすがに太陽光発電が効率悪い事実を知っており、

菅首相、太陽光コスト6分の1にする「サンライズ計画」 サミットで表明へ

などとSF小説丸出しの説明をしている。太陽光コスト6分の1にする根拠など、勿論全く存在しない。

いっそのこと、「真空から無限のエネルギーを取り出す」とか「水を燃料にエンジンを動かす」と騒いだ方がマシなくらいだ。
そんな極端な…!と呆れる諸兄もいるだろうが、実現性からすればいい勝負だ。

(参考記事) 池上彰氏 「日本で大規模な太陽光発電は難しい」 「風力発電に過剰な期待は禁物」

最近ではすっかり御用評論家になった観のある池上氏だが、その御仁までも呆れかえっている。

(参考記事)グーグル社、世界最大規模の太陽熱発電所「アイバンパ太陽光発電システム」に140億円出資 392メガワットの発電可能


突然菅首相が騒ぎ出した背景はこのあたりの「指令」によるものと思われる。
滅私奉公すれば、まだしばらくはクビがつながるかも…。




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