2010年6月1日火曜日

口蹄疫蔓延も最初からワクチン接種なら被害なし 妨害したのは天下り



宮崎口蹄疫に関して本ブログではテロと人災との両面で検証を行っている。
参議院選も近づき誹謗中傷記事が跋扈しているので、その中から客観的な証拠を発見するのは結構骨が折れる。

テロの場合当然隠蔽工作がなされているので証拠になるような記事はさすがに少ないが、一つそれらしいのを見つけた。

口てい疫消毒用タンクにガスバーナーのようなもので開けた穴 県、故意に開けたものとみて警察に被害届

記事はさも悪戯であるような書きぶりだが、テロ活動の一環であった可能性がある。

ところで、人災に関してはある医師の主張を載せた記事が物議を醸している。

口蹄疫殺処分は、食肉輸入の非関税障壁を維持することが目的である  井上晃宏(医師)

≪関係者には周知の事実だが、マスコミの不勉強のために報道されない事実がある。

「清浄化」という言葉もある。これも、素人にはよくわからない言葉である。単に口蹄疫が発生していないという意味ではない。「新たな発生がない上、ワクチン接種すらしていない」という意味を含むのである。
 
なぜ、ワクチン接種の有無が問題になるのか。「清浄国」なら、「清浄国」に対して食肉を輸出できるばかりか、「汚染国」からの食肉輸入を禁止できるからである。

輸出入の差額から考えれば、明らかに、後者の目的が主である。ところが、報道では「和牛の輸出ができなくなる」という話ばかりだ。
 
結局、一連の口蹄疫騒動は、非関税障壁を維持するために、ワクチンをあえて使わなかった畜産業者と農林水産行政当局とが、自分で招き寄せた災害なのだ。
 
私は、口蹄疫という病気による被害よりも、この非関税障壁が撤廃されることによる、食肉価格の値下がりの損害の方が大きいんじゃないかと思う。

しかし、食肉価格の値下がりは、生産者にとっては損失となるが、消費者にとっては利益となる。日本が、口蹄疫「汚染国」になったことは、必ずしも悪いことではない。≫


インフルエンザが流行りそうだと予防のためにワクチンを接種するが、口蹄疫の場合も同様で、「あらかじめワクチン接種していれば、今回のような蔓延騒ぎにならなかった」という主張である。
単に蔓延防止の観点で見ればまさにその通りである。
ブランド化による営利を考慮せず、動物愛護の精神だけで考えれば、ワクチン接種した方が望ましい。
ブランド力が低下した国産牛肉が安くなるのも事実だろう。ワクチン牛肉や豚肉の安全性も、口蹄疫自体が感染獣を食べたところで無害とされているので、ワクチンによる実害もないものと考えられる。抗生物質が残留しているブロイラー肉などよりは安全だろう。

問題は、「ブランド価値が低下した牛豚で畜産が成立するか?」ということである。
批判の大半は、「この医師が畜産農家の現状を無視している」というものである。これもまたその通りで、国産牛肉が値段だけで外国産に対抗できるわけがない。ブランド力低下で値下げを強いられれば、経営が成り立たなくなるのも火を見るよりも明らかである。

今回の口蹄疫事件で、日本の畜産の奇形ぶりが露呈した形になった。常識では理解できないような特殊な条件をそろえなければ日本の畜産業は成立しないのである。

このように奇形化させてしまった政府の責任は大きいが、その責の大半は前政権である自民党にあるだろう。
今回の事件が仮にテロであったにしても、テロリストは日本畜産の奇形による弱点を巧みに攻撃したことになる。


「宮崎県民の財産」 民間種牛、ワクチン接種を拒否…周辺農家と共に抵抗する構え

字面のきれい事だけでは何も真実が読み取れない。ワクチン接種によって過去の投資が水泡に帰するので、ごねまくらないことには補償金を値上げできないのである。

和牛輸出ピンチ 「国際獣疫事務局(OIE)」が口蹄疫で日本を「非清浄国」認定

感染が及んでない他地域でも大幅なイメージダウンをしてしまった。

「口蹄疫ウイルスは中国もしくは韓国が感染経路だった可能性が」 ~口蹄疫の感染経路は中国?日本メディアの報道に中国で猛反発

口蹄疫がどこから侵入したのか?
疑わしいのはやはり中国か韓国だろう。

韓国・済州島の豚肉を輸入解禁したのは俺たちの麻生内閣だった!

ウイルスはどこから侵入?韓国か中国か…韓国は経路絞り込むも、日本政府はあまり重視せず

「口蹄疫」中国の干し草が感染源か~アジアのウイルスすべて同型 国際獣疫事務局~来月に対策会議 中国は不参加原因特定は難航

中国が猛反発していると言うことは、中国が一番怪しいということだ。

いくら獣体の輸入に神経をとがらせても、ウイルスそのものの防疫に対する意識が希薄で、片手落ちとはこのことである。

「何のために来たのか」「農家は無念でならないんだ」 赤松農相の駆け足訪問に地元から憤りの声相次ぐ

被害にあった農家を責めるのは酷であることを百も承知で言えば、現在の畜産の形態が極めて危ういものであることを農家自身が認識するべきなのだ。
ブランド一辺倒のやり方では今後は立ちゆかなくなるだろう。
食料自給率向上のためにも、外国輸入肉に対抗できる安くて安全な食肉を提供する努力義務があるのだが、個人経営的な畜産に頼る現状では無理であることは明らかだ。国家が本格的な介入をして生産効率の向上を図らなければ問題は解決しない。他の農業と事情は同じである。

種牛発熱、国へ報告せず 宮崎県「2~3日前から症状」

口蹄疫対策、東国原知事「後手後手だ!」 官房長官が拡充を指示も赤松農相は外遊中

赤松農水相が宮崎入り、県庁で東国原英夫知事と意見交換…「感染拡大、その点は本当に申し訳なく思っている」

国と県で責任をなすりあっているが、結果的にはどちらも後手後手だった。

口蹄疫拡大の背景に「事業仕分け」の恨み? ~肝心のときに役に立たない農水省天下り研究所

≪口蹄疫研究に関する国内有数の機関だが、口蹄疫対策本部が設置されたのは、最初の感染報告から1カ月過ぎた5月21日だ。≫

相変わらず悪質極まりない。天下りの存在こそまさにウイルステロそのものである。即廃止すべきだ。



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