2010年6月24日木曜日

潜在的「マツダ11人殺傷男」は日本に最低500人以上いる


この事件を観て、場所が場所だけに暴力団員よる鉄砲玉を疑った。しかし、現段階ではそれを裏付けるような証拠は発見されていない。

やはり怨恨と精神異常の両面で調べていくしかないだろう。
その際注目されるのが、マツダの労働者への待遇ぶりである。

犯人も自分を「負け組」と言っているようだが、マツダ自身も業績は負け組状況である。

マツダ、派遣社員めぐりトラブル 不況・減産、3月期も最終赤字

≪マツダによると、同社の国内工場に勤務する非正規従業員は「期間社員」として、 4月時点で約260人が働いている。
20年11月には約2200人いたが、業績悪化に伴い21年7月には90人にまで縮小。その後、業績の持ち直しなどから採用数を現在の約260人まで増やしていた。

その一方で、元派遣社員らが地位確認訴訟を起こすなど、労使関係をめぐるトラブルが相次いでいた。 ≫


やはりここでも派遣社員の状況は厳しい。怨恨による刃傷沙汰が発生する下地は充分にあったと考えられる。

事件発生直後の報道では、「うらみ」が強調されていた。

解雇うらみ?車内に包丁を隠し持っていた男「2カ月前にマツダを解雇され、うらみがあった。どうでもよくなった」

ところが、その後「犯人は実働わずか8日」などと報じられるようになり、怨恨理由に疑問が発生した。

11人殺傷容疑者は実働わずか8日 マツダの社長「格差設けたことない。真相解明に努めたい」 事件を受けて会見

≪「(正社員と派遣社員で)格段の差を設けたことはなく、事件との因果関係ははっきりしていない。真相解明に努めたい」と今後の捜査に協力する考えを明らかにした。≫

社長はこんなこと言っているが、「正社員と派遣社員で格差がない」とはまたずいぶんの言いようである。
しかも、犯人は自主退社したことを強調している。

マツダ11人殺傷の小太りについて、「あいさつした時は会釈もなく、無視された。無愛想だった」

ここでは犯人は、「浪費癖がある人付き合いの悪い男」という扱いを受けている。

「秋葉原のような事件を起こしそうだ」 犯行6時間前まで一緒にいた知人に漏らす 知人は諭す マツダ工場内暴走事件

≪容疑者は広島市内の高校を卒業後、広島県府中町にあるマツダの協力部品メーカーに入社。 試作品をつくる部署に約6年半勤め、1992年に依願退職した。人事責任者は「在籍時に問題を起こした記録はない」と話した。 ≫

要するに犯人はマツダの下請けに正社員として就職していたのである。依願退職とあるが、事実上の首切りにあった可能性が考えられる。当時はもの静かで優しい青年だったという。近所の評判も悪くはなかった。

その後派遣社員となってマツダに3年勤めていたという情報がある。
そして今回は「期間社員」として採用され「依願退職」している。

この犯人の半生はマツダに振り回され続けていたことになる。

マツダ11人殺傷 逮捕の男「僕は負け組」

犯人の精神状態が不安定であったことも確かだ。

「仕事中に誰かが自宅に入る。夜も寝れないので辞める」と8日働いて退職願→なのに「会社に恨み」と11人殺傷

「依願退職したことが引き金になって致命的な精神錯乱に陥り、無差別殺人に至った」と理解するのが、現段階では一番有力である。

マスコミが報じている「8日だけ働いて依願退職して、マツダを恨んで無差別殺人した」では何のことだか判らないが、この犯人が精神的に追い詰められていく過程は必然性があったと思われる。

現在、変死を含めると、日本人の年間自殺者数は10万人を超えるが(3万人は大嘘です)、その内の半数近くは、この犯人と同じような精神状態に追い込まれて自殺した可能性がある。
日本人の性格上自虐性が強いので、今回のように加虐的になるケースは全体の1%にも満たないだろう。それでも、このような無差別殺人は潜在的に500人程度がいつどこで起こしてもおかしくない状況なのである。

企業のリストラは日本人の自虐性を利用して被害者がおとなしく自殺してくれることを前提に実施されているが、今後は今回のようなしっぺ返しが増加することも予想される。中国でのストライキ増加に加えて日本経済にますます不安材料が増える結果となった。



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