2010年1月21日木曜日

NHK 「汚すぎる岩崎弥太郎」で三菱と険悪状態に



私もつい惰性で大河ドラマ「龍馬伝」を見てしまったが、確かに岩崎弥太郎が汚すぎる。
どの程度史実に基づいてNHKが制作したのかは疑問である。

Wikipediaによる岩崎弥太郎は以下の通り。

岩崎弥太郎

土佐国(現在の高知県安芸市)の地下浪人・岩崎彌次郎とその妻・美和の長男として生まれた。地下とは郷士の株を売って居ついた浪人のことである。武士としては最下層だったわけだ。

≪幼い頃から文才を発揮し、14歳頃には当時の藩主山内豊熈にも漢詩を披露し才を認められる。≫

と、頭が良かったことになっている。まあ、立志伝中の人物だから頭が良かったのは確かだろうが、殿様に拝謁したとかの下りは眉唾ものである。

岩崎弥太郎物語

こちらは三菱さんの岩崎弥太郎伝である。こちらでも「青年時代は極貧状態だった」と太鼓判を押している。

「別に岩崎弥太郎が小汚い青年であってもいいじゃないか」と思うのだが、やはりビジュアル化すると抵抗が発生するようだ。

岩崎弥太郎が「汚すぎる」
NHK大河ドラマ「龍馬伝」に「三菱」がブーイング


当初は三菱も岩崎弥太郎が大々的に放映されると言うことでこの大河ドラマにかなりの期待をしていたようだ。

しかし、できあがった作品を見たら、三菱の落胆は大きかった。

≪「思った以上に汚い格好で出てきたな。もうちょっと何とかならないのか」
「史実は、ここまでひどくはなかったんじゃないか」

演技派俳優の香川照之が演じる弥太郎は、ボロボロに破れた服を着て、髪はボサボサ、歯はガタガタ、鳥かごを背負って売り歩く、最下層の武士だった。≫


坂本龍馬を引き立てるためにNHKが頑張り過ぎた観も否めない。しかし、「当時の地下浪人なんぞはあんなものだろう」という声もある。

不満の背景にはNHKとの裏交渉挫折があったようだ。

≪この関係者によると、そもそも1年半ほど前、「日本を元気づけるようなドラマを作りたい」と、NHKが弥太郎を主人公とするドラマを企画したという。

「そのときにグループの人間がNHKのヒアリングを受け、協力しましたが、企画は消えてしまいました。その後、いったん消えた弥太郎企画が大河に吸収されて『龍馬伝』になったようです」

 主人公を期待していたのが、汚い引き立て役に──。あまりの落差である。≫


三菱はNHKに対して、大河ドラマの企画として龍馬ではなく弥太郎を主人公にするよう圧力をかけていた。

坂本龍馬に決まってからも、

≪「弥太郎役にはハンサムな役者を起用してほしい」≫

などと図々しい要求を出していた。

≪NHKと接点がある三菱関係者のなかには、グループ内から不満の声が高まれば、「三菱とNHKの間で板挟みになる」と悩む向きもあったようだ。その一人がNHK側に、
「わたしは針のむしろですか」
 とこぼしたところ、NHK側はこう答えたそうだ。
「秋には龍馬が死に、弥太郎の物語になります。そこまで辛抱してください」≫


NHKの対応は三菱を小馬鹿にしていると言われても仕方あるまい。

大三菱と言えば事実上国営企業のようなものである。NHK風情がどうして、こんな風に三菱をおちょくれるのか?

NHK経営委員長に岩崎氏で調整 12月下旬就任へ

ここの「岩崎」は岩崎芳史委員長代行(三井不動産販売会長)のことである。

実際には、三井は表に立つのをいやがって福山通運社長の小丸成洋氏に委員長職を譲った。福山通運は表向きは近鉄グループだが、首根っこは三井に押さえられている。つまり、三井の子分である。

ということで、NHKとしては本音では三菱と事を荒立てたくないのだろうが、現状ではいろいろと難しいのである。

三井としては「龍馬伝」は三菱が成り上がり者であることを世に知らしめる格好の機会になった形だ。


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