2009年11月5日木曜日

「教頭辞めたい!」ヒラ教員に降格希望殺到のお粗末


職業選択の一つとして教員を希望するものは多い。大学に入学できれば比較的容易に取得できる資格だし、憧れの「公務員」に一番なりやすい職業でもある。

何せ公務員の3分の1は「学校の先生」である。私立学校に就職する手もあるが、その場合はピンキリだ。
ごく一部の有名進学校は給料がいいが、進学指導などで仕事もきつい。「東大に何人送り込んでナンボ」の世界だからだ。
私立学校と言っても、暴力団や右翼や変人や居酒屋が経営しているところもあるから、うっかりそんなところに行ったら、給料は安いわ、身分保障はないわ、仕事はきついわで、踏んだり蹴ったりである。
公立学校でも地域や学力差で仕事量に運不運はあるだろうが、まあ他の職種に比べたら「安定している」と言っていいだろう。

夫婦そろって教員だと「倉が建つ」と言われているが、とにかく女性にとっては魅力的な職業である。ただし、男性にとっては給料的にそれほどではない。
「女教師」というと、漢字を見ただけでムラムラしてくる御仁もいるだろうが、現実の女教師の90%は「おばちゃん」である。

希望降格が最多の179人 教頭ら、文科省の08年度調査

≪全国の公立小中高校で、校長や副校長・教頭、主幹教諭らが一般教員などに自主的に降格する「希望降任制度」を2008年度に利用したのは00年度の調査開始以来、最多の179人に上ったことが4日、文部科学省の調査で分かった。対象範囲を主幹に広げるなどした東京、神奈川で半数以上を占め、前年度より73人増えた。業務で長時間労働が続く教頭や主幹が「健康問題」で希望したケースが多い。≫

自民党政権時代に東京都の石原知事みたいな国賊が教育制度をめちゃくちゃにして、学校に軍隊式の階級制度を持ち込んだために、「副校長」とか「主幹」とか訳のわからないポストが誕生した。公立学校の「管理職」というのは「小役人」そのものである。
教員の絶対数が不足しているのだから、授業をやらないで無駄な事務仕事をやっている「先生」を増やすのは不合理である。そんな理屈も理解できない連中は本当に馬鹿だ。

もともと教員を志向する人は浮世離れした「オタク風」の性格が多い。社会的適応力も通常のサラリーマンより劣っているだろう。この手の連中は概してお人好しなので、当然ながら役人には向いていない。拘束されて機械的処理をするのが苦手な連中も多いことだろう。

しかし、そんな先生も人並みに「出世したい」という色気はある。ニンジンをぶら下げられると飛びついてしまう御仁も多いのである。

以前は「教頭がナンボ」と金がものを言った時代もあったようだが、今はどうだか知らない。とにかく先生の世界は閉鎖的なので、先生の数が多い割には意外とこちら側にその手の情報が入ってこない。

餌に飛びついて管理職になったものの、どうでもいい書類を書いたり、くだらない研修会に招集されたりでおもしろくない。(たぶん…)

給料自体は、ヒラ教員に較べてとりわけ多いわけでもない。その割に責任を取らされるのである。馬鹿親や馬鹿生徒が何かやらかして、ヒラ教員が対応を誤った場合、責任は管理職に回ってくる。

特に教頭みたいな中間管理職は、誰よりも早く出勤して最後まで職場にいなければならない。校長からはあれこれ雑用を押しつけられ、ヒラ教員からは文句や苦情が寄せられるし、馬鹿教員がやらかした不始末の尻ぬぐいもやらされるし、日常の仕事と言えば無味乾燥な書類書きである。

役人の素養がない御仁にはちょっと務まらない勤務である。

で、「教頭にうっかりなったけどやっぱ辞めた」という先生が急増する次第になったのである。特に東京都みたいに急速に変になった自治体に多く見られる現象である。慎太郎がいなくなれば、多少はこの現象も収まるかもしれない。


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