2009年10月17日土曜日

豚は鯨より知能が高いことを証明? 豚の自意識確認される 


豚が高知能動物であることは一部の者には以前から知られていた事実である。

「ベイブ」という豚を主人公にした映画がヒットしたのを覚えている人はいるだろうか?

ベイブ

映画では豚が犬並みの活躍をする設定だが、実際にこれは可能である。

種類にもよるだろうが、ペットを飼ったことのある人なら、自分のペットがときたま知能の高い行動を取る場面を目撃した経験があるだろう。

本ブログでも豚の知能に関してはたびたび言及してきた。

天才ヨウム アレックス君 謎の突然死

日本捕鯨船を武力攻撃した反捕鯨団体の船遭難 日本の捕鯨船が救助

鳥では烏属と鸚鵡属が飛び抜けて高知能であることが知られている。セキセイインコは最も安価な高知能ペットということになる。オカメインコは更に賢い。

哺乳類の知能に関してはまだ解明されていない点が多い。豚は知能面で最も不当に評価された動物である。

豚は類人猿より人間に近い側面もある。体重や皮膚の状態、内臓のサイズなど人間と豚の共通面は多い。

今回確認されたのは、豚が鏡像を理解した点である。

豚にも自己意識がある?:鏡像を理解できることが判明

≪専門家の間では、鏡を利用できる能力は、複雑な認知処理と、ある程度の認識の目安と考えられている。ヒトや霊長類数種類のほかに、イルカ、ゾウ、カササギ、それに有名なヨウムのアレックスなどにおいて、鏡を使って物を手に入れたり、自分の体に付けられた印を取り除いたりできることが知られている。そして、このような鏡の利用を習得できる賢い動物のリストに、ブタも加えてやる必要がある模様だ。≫

今まで美味しくいただいていた豚であるが、知能が高いとなると少し食べるのをためらう気分にもなる。

世界には豚肉を食べない人間も多数存在する。代表的なのはイスラム教徒で、豚を不浄な動物として食用を禁止している。不浄な動物と決めつけているところからして、豚に敬意を払っているわけではない。

ところで、「知能が高いから食べてはいけない」という発想は世界中に漠然とある。「知能が高い=人間に近い」というイメージがあるのだろう。
世界的に、人間に似ている形態の動物は食べたがらない傾向が強い。最大の禁忌は「人間」である。
殺人は日常茶飯事だが、食人は猟奇的である。人食い人種なるものも存在したが、多分に宗教的な意味合いがあったようだ。
猿を食べる民族も存在するが、好んで食べているわけではない。食糧事情が悪いとか医薬的な観点で食しているようだ。

人間と形態が異なれば食べるのにも抵抗感が薄れるが、「知性」にひっかかる人間もいる。その典型が鯨である。形態は豚よりも人間から遠いのだが、食べることに文句を言う連中も多い。

鯨と一口に言っても歯鯨と髭鯨では形態が異なる。

クジラ

歯鯨の中でイルカやシャチは極めて知能が高いことが知られているが、マッコウクジラに関しては不明である。「脳が大きいから多分頭がいいのだろう」という予想でしかない。しかし、体重比ではマッコウクジラの脳の比率は哺乳類中最低の水準である。脳の小さな烏も体重比では高い割合を示す。
象は脳が大きいから実際に頭もいい。脳と知能の関係はなかなか判断の難しいところである。
髭鯨に関しては極めて情報が乏しいが、歯鯨よりも知能が高いことを示す情報は存在しない。したがって豚より髭鯨が賢い証拠も存在しない。
むしろ、現段階では「自意識」の存在が確認されている豚のほうが未解明の髭鯨よりも知的である証拠が多い。

「鯨は知能が高いから捕鯨はけしからん」という論理は通用しないことになりそうだ。
そもそもこの発想は差別主義である。
西欧人はつい最近まで鯨を殺しまくっていたのである。しかも、殺戮の目的は食料よりは脂を取るためだった。
自分らで乱獲したあげく、鯨油の需要が減ったのをいいことに、イルカの研究をこじつけに使って「鯨の知能が高い」と騒ぎ出したのである。

人間と動物を差別して「人間性」なるものが絶対であることを主張したのが近代の西洋思想であるが、現在では生物学的に人間と動物との間に大差がないことが証明されているので、思想の変更を迫られている。

捕鯨問題

シロナガスクジラは地球の歴史上存在した最大種の動物で、恐竜などより遙かに大きい。ナガスクジラもこれに準じる。

シロナガスクジラ

ナガスクジラ

≪1999年1月に科学雑誌ネイチャーに大阪で販売された鯨肉から絶滅寸前のシロナガスクジラの遺伝子が検出された事で「日本でシロナガスクジラの肉が売られている」というハーバード研究チームの論文が掲載され、国際学会が騒然となった。これは後にナガスクジラとシロナガスクジラとの交雑個体であった事が判明する(資料によってはナガスクジラとして調査捕鯨で獲られたという記述も有ったが不明、公式にはナガスクジラであっても、希少種の肉が流通している事実自体が問題であるが、当の日本では話題にもならなかった)。≫

西欧ではジャパンバッシングの材料として意図的に「捕鯨」を持ち出しているが、日本人も「捕鯨」には横着である。
クジラの多くが絶滅危惧種であるのは事実であるから、捕鯨問題解決には冷静かつ客観的な対応が望まれる。


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